先日、クライミングジムで、前職の同僚だった女の子とそのお友達に偶然会いました。
クライミングを始めたとというのは聞いていたのですがこれまで一緒に登る機会はなかったので、会えて本当に嬉しかったです。
彼女たちは、全員マイシューズを持っていて1〜2年くらいやっているけど、ブランクがあったり忙しくてそんなに登りに行ける感じではなくて、現状では6〜7級を登るのがやっとというぐらいに見えました。
そんな彼女たちに、「強くなるためには何をすればいいですか?」と質問されたのですが…(一応、わたくしの方がクライミング歴が長いので)、懸垂と体幹トレーニングの基礎を軽く教えたくらいで、本当に必要だと思うことを言えなかったんですよね。
元同僚はともかく、お友達2人は初対面で数十分しか時間がなかったので、キャラも距離感も分からず、信頼関係もないので、どこまで本当のことを言っていいか分からなくて…。
また、彼女たちの生活のメインは圧倒的にクライミング以外のことで、クライミングに割けるパワーがあまり無いように推察されたので、ガチな話を真面目に語ってもウザいだけで心に響かないのではという懸念があり、踏み込む勇気がありませんでしたw
いや、よくあるじゃないですか。詳しい人に軽い気持ちで質問したら、ものすごい情報量と専門用語を熱く前のめりに語られて「いや、ちょっと、そういうんじゃないです…」「聞くんじゃなかった。めんどくせえ」ってなるやつ。
あれになるのが怖くて。ヘタレですみません。
でも、「強くなりたい」けど何から始めていいか分からないクライミング初心者の女子は、きっと他にもいるはず…
なので、彼女たちの参考になったらいいなと思い、この記事を書くことしました。
前置き長くてすみません。
それでは、あのとき本当は言いたかったことをがっちり書かせていただきます。
クライミング初心者の女子が強くなるためにやるといいこと
まず、初級者も上級者も関係なくクライミングが強くなるためにやる基本的なことは下記3点です。
- 登りこむ
- ダイエット
- トレーニング
あとはストレッチもあると思うのですが、私は全く知識がない分野なので、今回は言及しないことにします。すみません。
では、上記3つについて、それぞれ詳しく説明していきます。
登りこむ
初心者のうちは、登る量を増やすことが何よりも上達の近道です。これは男女ともにそうです。
具体的には、1回2〜3時間・週に2回以上登るようにすると、上達が早くなります。
週に1回だと現状キープにとどまります。
初心者の方は登る量が少ないことに気がついていない方も多いので、まずは基本中の基本ですが、量を増やすことを心がけてみてください。
登る量が多すぎても怪我が多くなるとか、1回の時間とか、1回の内容とか、つっこめばいろいろあるのですが、それはまた次のステップです。
ざっくりと「1回2〜3時間で週に2回以上」ができるようになってから気にすればいいことだと思います。
慣れないうちは筋肉痛がひどかったり、生活にクライミングが組み込まれてなくて時間を作るのが難しいとかで、これすらなかなかできないのではないかと思います。
とにかく登る量を増やすこと。これが何より重要で、これさえやってればまずはOKと言ってもいいと思います。
ダイエット&トレーニング
ダイエットとトレーニングについて説明するにあたり、話を冒頭の元同僚と友人達という3人の初級者女子に戻させてください。
彼女たち3人は、ちょうど3つのタイプに分かれる感じだったんです。
ざっくり言うと、「ガリガリさん、むっちりさん、中肉さん」です。
…はい、ごめんなさい。失礼すぎますよね、私。
だから面と向かって言えなかったんです(;´Д`)
タイプが違うとダイエットとトレーニングの優先順位が異なるので、この現状認識を共有できないと、話が進められなかったんですよね。
それぞれのタイプと強化方針を詳しく説明していきます。
ガリガリさん
体型はスリムというかガリガリ。全体的に筋力が足りていない印象でした。
ずっとインドア派であまり運動経験がなく、筋トレをしても筋肉がつきづらいらしいです。
【強化方針】登る量を増やす+筋トレ・体幹トレーニング。
減量はしなくていいです。少食だったりして必要なタンパク質を取れていない可能性が高いので、ダイエットはタンパク質の摂取量を増やすことに注力すると効果的です。こういうタイプの人が減量すると、筋力が落ちるし体力が落ちて登れなくなることの方が心配なので、する必要がないです。
むっちりさん
体型はがっちりむっちり。申し訳ないけどはっきり言うと、ちょっと体重が多そう。自称「すぐに筋肉がつく」タイプだけど、現状では保持力が弱く全体的に筋肉が足りない感じに見えました。怪我で長期レストをしていたが、レスト前はもっと立派な背中だったらしいです。
【強化方針】登る量を増やす+減量。
登ってれば自然に筋肉がつくだろうからトレーニング(筋トレ・体幹トレーニング)は必要ないと思います。登りにいけないなら減量:トレーニング=8:2くらいのパワーバランスで取り組むのがちょうど良さそうです。
中肉さん
体型は、普通に生活する分には全然太ってないけど、クライマーとしてはもう少し引き締まってくるともっと登れる可能性がある感じ。自称「すぐに筋肉がつく」タイプらしいけど、過去に筋肉がついてた気配を感じなかったので、本当にそうなのか分かりませんでした。本人曰く、ずっとレストしていて筋肉が落ちたらしく、たしかに基本的な筋肉が全体的に足りない状態のように見えました。
【強化方針】登る量を増やすだけでOK。
登りに行けなければ筋トレ・体幹トレをメインに、余力があれば減量を。余力なければ減量しなくても大丈夫。タンパク質摂取も余力があればで良いです。
3人に共通してまず言いたいのは、全体的な筋力が足りていないということ。女子は普通に生活しているだけでは筋肉が全然ないんですよね。
男子はなんにもしてなくてもやはり最初から筋肉があるんです。悔しいですけど。
初心者女子クライマーは全身の筋力を上げると違いを実感しやすいと思います。
初心者女子クライマーの強化方針の決め方
この記事をここまで読んでくれているあなたは、きっと初心者女子クライマーなのだと思います。
あなたがどのタイプなのかを見極めれば、強化方針も決まります。
体重は?
体型は?
筋肉の付きやすさは?
というのを考えてみてください。
判断が難しいし、他人と相談しにくいですが、まあ自分でそうと決めればいいのではないでしょうか。
で、タイプが分かれば強化方針も決められると思います。
重ければ減量、筋肉がつきにくければ筋トレ・体幹トレ、って感じで。
どうしても分からなければ、女子は基本的に筋力が少ないので、減量よりも筋トレ・体幹トレ優先でいいと思います。
参考までに、私は減量が必要かどうかは、BMI19.5くらいを目安にしています。でも正直言うと、この判断基準は自信がないです。ごめんなさい。理想はBMI18.5に設定していますが、なかなか達成できないし、達成したところではっきりと登れるようになったとは思わなかったんですよね。
私の身の回りにいる強い女子クライマーはがっちり骨太な人も多いので、登れるかどうかは体重だけじゃないんだな、と思ってます。
自分がクライミングで一番調子が良かったときはBMI19くらいだったので、まあそれくらいでいいのかな〜、なんて。
また、女子はBMI18.5以下は生理に影響が出たりと危険なので、減量しすぎはやめた方がいいと思います。男子はいくらでも落としていいと思うのですが、女子は生理がありますからね。女子でもトップクライマーは18.5以下に見える人もたくさんいますけど、クライミングに人生の全てをかける覚悟でもないと出来ないことかなと思います…。
本当は減量も筋トレ・体幹トレも全部やった方がいいのでしょうが、どれも1つ1つが結構辛いので、優先順位をつけてやることを絞った方が現実的なのではないでしょうか。
私も以前は減量も筋トレも体幹トレーニングも全部やっていたんですが、本当に大変で、クライミングがどんどん辛くなってきて、楽しめなくなったんですよね。
さすがに本末転倒だなと思ったので、全部はやめて絞るようにしました。
同時進行できる人は本当にすごいと思います。
まとめ
「クライミング初級者の女子が強くなるためにやるといいこと」をまとめると、
まずは、「登る量を増やす」。
これが大前提。減量もトレーニングも登る量あってこその話です。
減量とトレーニングだけやってても登る量が少なければ、クライミングが強くなることにあまり効果はないのではないかと思います。
そして次に、「自分のタイプを見極める」こと。
タイプが分かれば強化方針は決まります。
あとは実行あるのみ。
私も、最近は筋トレ・体幹トレをサボってるから、再開しなきゃです。
強くなれるように、頑張りましょうねー!
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